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関節リウマチの診断

 関節リウマチは医師の問診、診察によって得られた情報に、血液検査画像診断などの客観的な情報を肉付けし、分類基準(診断基準)に照らし合わせなが確定診断に至ります。

関節リウマチの血液検査

関節リウマチの血液検査には大きく分けて3種類の検査があります。

 ・病気を診断するために行う検査

 ・病気の活動性、治療効果を判定するための検査

 ・治療薬による副作用、合併症を警戒するための検査

病気を診断するための検査 RFと抗CCP抗体

■リウマチ因子(Rheumatoid facter:RF)

 ヒトIgG Fc部分に対する自己抗体(自身を攻撃する因子)で、関節リウマチの患者さんの約80%に検出されます。ただし、健常者でも5-15%陽性を示し、関節リウマチ以外の疾患、例えばB型肝炎などの慢性肝疾患、甲状腺疾患、その他の膠原病でも陽性を示す事があり注意が必要です。また、加齢により陽性率が上昇します。

■抗CCP抗体

(抗環状シトルリン化ペプチド抗体: anti-cyclic citrullinated peptide antibody)

 関節リウマチ患者さんの約60-70%で陽性を示します。一方で他の疾患で陽性になる率は低く、疾患特異性が高く、RFよりもさらに信憑性が有る検査です。また数値が高値な程、関節破壊が速いという研究報告があります。

※上記のRF,抗CCP抗体がいずれも陰性の関節リウマチ(Seronegative:血清反応陰性)の関節リウマチも存在します。

病気の活動性、治療効果を判定するための検査

 CRPや血沈などの炎症反応を指標に病気の活動性や治療の効果を判定します。またMMP-3は関節破壊の程度の指標となります。

■CRP(シーアールピー)と血沈(けっちん)

 いずれも体内の炎症の程度を検出するための検査です。CRPは3日から1週間程度の急性期の炎症、血沈は数週間の慢性的な経過で上がり下がりするため、両者を組み合わせて計測すれば、大体の治療薬の反応や治療効果の深さを類推することが可能です。また、感染症などの早期発見にも有用です。

■MMP-3(エムエムピースリー)

 滑膜細胞から産生される蛋白分解酵素。活動性の高い関節リウマチでは増殖した滑膜から多量に分泌され、循環血液中に分泌されます。関節リウマチに特異性が高く、疾患活動性、関節破壊進行の予後予測因子として有用です。

治療薬による副作用、合併症を警戒するための検査

 関節リウマチの治療薬には様々な副作用があります。特に血球異常(白血球減少、貧血、血小板低下)、肝機能・腎機能異常には注意が必要です。また、大半の抗リウマチ薬には免疫抑制作用があり、微生物(細菌・真菌・抗酸菌(結核)、ウイルス)への感染にも目を配らないといけません。また、ステロイドの使用により血糖値上昇、コレステロール上昇も生じる事があるため関連した血液検査を定期的に行う必要がります。

関節リウマチの画像検査

■レントゲン検査

 関節リウマチの画像診断の基本になります。レントゲンの撮影機器があれば、比較的簡単に実施が可能です。ただし、早期の関節リウマチでははっきりと所見を示さないものもあり、注意が必要です。また、関節リウマチに合併する間質性肺炎や、薬剤による呼吸器合併症にもCT検査とともに有用です。

■超音波検査

 最近は関節リウマチの有力な画像診断として注目されています。レントゲン検査と異なり早期の骨変化、滑膜の増殖をリルタイムに観察することが可能です。超音波機器の準備が必要で、手技には一定の技術が必要ですが、被爆のリスクがありません。今後はレントゲン検査以上に関節リウマチの早期診断に寄与すると思われます。

■その他 MRI検査など

関節リウマチの分類基準

 関節リウマチの分類基準(診断基準)は1987年アメリカリウマチ協会で提唱された基準が用いられてきました。

ただし、この基準では発症早期の関節リウマチの診断が困難なため、2010年に新たな分類基準が提唱されました。

新たな分類基準の出現によって、早期の関節リウマチの診断が容易となり、治療導入のタイミングを早める事が可能になりました。

米国リウマチ学会(ACR)の関節リウマチ分類基準(1987年)

米国リウマチ学会/欧州リウマチ学会による関節リウマチ分類基準(2010年)

※ACR:米国リウマチ学会 ※EURAL:欧州リウマチ学会

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